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市場消滅とM&A

私は音楽が好きです。
と言ってもいわゆるポップミュージック(この言葉は死語かもしれませんが)やロックです。
中学生の頃にバンドブームがあり、ギターも始めました。
たまにまだ弾いていると言う位の普通の音楽好きだと思います。

振返ってみると、音楽を聞くというのは変化の歴史でした。

小学生の頃は、実家の居間のステレオでLPの紙ジャケットからLPレコードを出して
テープにダビングをして聞いていました。

中学生になると、CDが発売されました。大きなLPレコードの売り場がレコード店から
だんだんと狭くなっていき、コンパクトなCDの売り場が広くなっていきました。
何十万円もするCD、レコード両方搭載型の大型ステレオが私の憧れでした。

高校生になると、レコード売場自体、姿を消していきました。
また、当時は外出の際はいわゆる「ウォークマン」でカセットの音源を聞いていました。

大学生後半からは、MD(ミニディスク)が出てきて、CD音源をダビングして聞くようになりました。
レコードはDJ(ディスクジョッキー)がオシャレなクラブでかけるものという風に変わっていきました。

そして、社会人になり、しばらく音楽を聞かなくなりました。
そしてこの何年か、スマートフォンを買ってからはスマホで通勤の途中に聞いています。

前置きが無くなりましたが、今回のタイトルは「市場消滅とM&A」です。
不穏なタイトルと、自分の昔を振り返っていますが、
これは、9月17日(水)の日経新聞の「パイオニアAV手放す」という記事を読んだためです。

この記事によると、オーディオ御三家のパイオニアは家庭用AV(音響・映像)機器事業の分離及び
DJ向け機器事業の売却方針を発表したとのことです。
併せてグループ従業員の1割にあたる2,200人の削減計画も明らかにしました。
オーディオ機器市場は88年の6,620億円をピークに、2013年には6分の1以下の
1,017億円にまで縮小をしているとのこと。
御三家の山水電気は2014年7月に破産手続き開始決定、
ケンウッドは2008円に日本ビクターと統合してJVCケンウッドとなりました。


経営には様々なリスクがありますが、私は最も恐ろしいのはこの市場消滅だと思います。
技術革新、顧客の嗜好の変化、代替品登場によって、これまでのお客様が自社の存在すら忘れてしまう位、
圧倒的なスピードでお客様が減っていくのが市場が消滅するということなのです。

そして私が申し上げるまでもありませんが、これらの変化のスピードは加速し
色々な分野へ広がっています。
変化の先取りをして、スピーディーな手を打っていかないと生き残っていくこと事態が難しくなっています。

今回のような記事を取りあげたのは、M&Aの仕事をしていると、このように市場が消滅しかけている分野の
企業からのご相談が増えていると感じているからです。

手を打てる企業もあれば、残念ながら難しいという企業もあります。
いずれにせよ、今後こうした市場の変化のスピードは加速し、更に新たな市場が生まれていくでしょう。

私は変化に対応し、新たな市場を創っていくM&Aをお手伝いしたいと思っています。
パイオニアの記事を見て考えたことを述べさせて頂きました。

M&Aの企業探索③

前回までの2回で、
・売却検討先の事業内容の把握のポイント
・買収検討先の探索のポイント
を整理しました。


読んで頂いている方からすると
そんなことは当たり前だし、M&Aでなくても企業調査する時は必ずやっているよ、
と思う方も多いと思います。

実際、その通りなのです。
M&Aでなくても、コンサルティングをする際、
融資をする際、投資をする際に、
これまで述べたようなポイントは出てきます。

しかし、私の実感では
M&Aの検討初期段階でこれらを網羅して知ることができることは、稀です。
部分的にはまとまっているのですが、
足りない箇所、分からない箇所があるといのが普通なのです。


理由は大まかに整理すると以下の3つです。

①売り手側の理由(初期段階では隠しておきたい、正確に把握していない)
②買い手側の理由(初期段階で真剣に考えていない、正確に把握していない)
③仲介者側の理由(買手側、売手側との関係性)


また、仲介者側の要因で考えても仲介者のバックグラウンド
(元々の出身母体、M&A仲介会社、銀行、証券会社、ベンチャーキャピタル、
会計事務所・税理士事務所、経営コンサルタント、不動産関連等)
に寄って、企業の見方に特徴があります。

当然、私にも会社の見方には特徴があります。

こうした中でM&Aの探索業務を行うために、必要な力があると思います。
私が必要だと考えている能力・経営資源は以下の通りです。

①対象企業との関係構築力
②不足情報補足力
③ネットワーク構築力
④情報把握ツール
⑤伝達力


やや分かりづらい言葉もありますので、
次回以降で、これらを説明していきます。


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M&Aの企業探索②

前回はM&Aでの候補先探しをする時の
売却対象企業を把握する方法について触れました。

今回は、売却候補先の概要が分かった状態で、
買収検討先を探す際のポイントをまとめます。

私が成長意欲の強い経営者の皆様とM&Aの話をすると、
大体次のようなことをおっしゃいます。

・先日同業者が買収をしたので、当社も買収を検討してみたい
・成長のために、買収を検討したい
・良い話があったら検討するので、ぜひ案件を紹介してほしい


この言葉をうのみにして、実際に売却検討先を紹介すると、
急にシビアになり、お話が進まないということがありました。

こうしたことも経験をしながら、私はだんだんと提案のコツをつかんできました。

そして、実際に買収の検討を進めていくためには、
アドバイザーとして、以下の3つの要素をできるだけ詳しく知っている必要がある
という結論に至りました。

その3つとは以下の通りです。

(1)買手企業の「今」
(2)買手企業の「計画」
(3)経営者の「人となり」


以下、説明をしていきます。

(1)買手企業の「今」
一言で言えば、現在の事業内容です。
しかし、一口に事業内容と言っても、様々な切り口があります。
前回も食品卸の例で説明をしましたが、単純化しても以下のような切り口は最低限必要です。

 
①誰に
・顧客は誰か(レストランのような業務用か、量販店のような消費者向けか)
・顧客の比率(業務用、消費者向け比率)
・顧客偏在性(顧客の集中、分散度合)

②何を
・商材(生鮮品、加工品、常温品、冷蔵品等の区分、オリジナル商品の有無)
・サービス(直接配送の有無、対応時間)
・価格帯(高価格、中価格、低価格、その比率)

③どのように
・組織・人員(組織構成、人員配置)
・流通方法(直接、間接比率)
・営業エリア(商圏)

これに加えて、年商、利益率、資産の状況等、財務的な側面も重要です。
しかもこれらは日々変わっていきます。
定期的に買手候補企業の事業内容を把握しておく必要があります。

(2)買手企業の「計画」
M&Aは通常、成長戦略実現の手段として検討されます。
従って、買手企業がどこに行こうとしているかを知っている必要があります。


この「どこに行こうとしているか」が「計画」です。
経営計画は上場企業であれば、IR用に発表しているものもありますが、
同業他社に見られて困るような内容は当然公開はされていません。

こうした社員ではないとわからない経営計画を把握して、
どれだけ理解できているかが、共感できているかが重要だと思います。

現状に加えて、計画を知っていることで、その計画実現のための
手段としてM&Aを検討頂きやすくなります。

(3)経営者の「人となり」
企業は経営者で決まるとは言いますが、M&Aのように
事業自体を売り買いする大きな意思決定が必要な場合には
更に、経営者の役割は大きくなります。


また、すぐれた経営者には、経営者「勘」とも言うべき独自の判断基準を持っています。

役員が皆反対する中で経営者が決めた決定が、後々大きな成功につながったと言う例は
少なくありません。

従って、経営計画という会社で決めた計画に加えて、その会社の社長が
どのような人かを知っていることは非常に重要だと思います。

以上、3つのポイントを説明しましたが、この3つをしっかり把握していると
M&Aで提案すべき案件は明確になり、検討して頂きやすくなります。

inq.png

M&Aの相手探し①

M&Aは成約までの数多くの検討事項、実施事項があります。
大きくは、売手(買手)の探索→案件化→相手探し→個別交渉→成約
という流れですが、時間がかかるのは、相手探しのプロセスではないかと思います。

相手探しとはあるM&A検討企業に対して、最適なお相手を見つける段階です。

M&Aに関しては様々な書籍でこの相手探し(候補先探索プロセス)に
ついて書かれていますが、1件の探索に50先以上の候補先(通称ロングリスト)から、
候補を絞って当たっていくと言われています。

50先は大げさかなと思いますが、実際に良いお相手にたどり着くまでには
それなりの候補先を知っている必要があると思います。

候補先企業には、いろいろな基準がありますが、今回は、業種業態の組合せ
について触れたいと思います。

この組合せを考えるのが奥深く、難しく、そして何より面白いためです。

例えば、売却を検討している食品卸売業があります。
一口に食品卸売業と言っても以下の視点で考える必要があります。


①誰に
・顧客は誰か(レストランのような業務用か、量販店のような消費者向けか)
・顧客の比率(業務用、消費者向け比率)
・顧客偏在性(顧客の集中、分散度合)


②何を
・商材(生鮮品、加工品、常温品、冷蔵品、冷凍品等の区分、オリジナル商品の有無)
・サービス(直接配送の有無、対応時間)
・価格帯(高価格、中価格、低価格、その比率)


③どのように
・組織・人員(組織構成、人員配置)
・流通方法(直接、間接比率)
・営業エリア(商圏)


単純化のために3×3の切り口で示しましたが、
これだけでも、相当な違いがあります。

同じ業界に属するものの、1社とて同じ会社が無いと言うのが実感です。

M&Aでは最初、ノンネームシートという社名が分からない書式で
検討企業の情報を入手することがありますが、こうした視点を基に
対象会社がどのような特徴を持った会社かということをイメージしていきます。

こうした会社に対して、いかに最適な相手を考えるかを次回説明したいと思います。


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人手不足とM&A

最近、M&Aの仲介の仕事をしていて気づくのは
労働集約型産業の業界からの話が増えていることです。

労働集約型産業というのは、事業を行う上で労働力に対する依存度が高い産業のことです。
具体的には接客を必要とする店舗型の小売業、建築業、開発を伴うIT業界、運転手を必要とする運送業界等です。
また、弊社の属するコンサルティング業界や、弁護士、会計・税理士等の専門職も労働集約型の要素があります。


以前も書きましたが、人手不足はいよいよ深刻化していると感じます。
弊社のクライアント企業の経営者の方々と話をしていると、
「仕事はあるんだが、人が足りない」
「採用しているんだが追いつかない」
「採用しようとしているが良い人がいない」
と言ったお悩みを毎日のように聞きます。

以前から言われてきたことですが、日本の停滞してきた経済・人口減少の影響が
身の回りに及んでいると言えそうです。
人口が減り、市場も縮小する中で働き手も減っているのです。

冒頭の労働集約型産業の業界でM&A検討が増えているのは
まさにこうした経済環境が原因です。

市場縮小、労働力減少の経済環境の中で、
今後、労働集約型産業の企業は大きくは二通りの方向を迫られるでしょう。

一つは、同業者から少しでもパイを奪うべく事業規模の拡大をする方向です。
これは人手を増やしていくということです。
人件費と言う固定費が上がりますが、人がいなければ仕事が受けられません。
受注を増やし固定費を吸収し、競合を駆逐していくのです。


もう一つは、省力化経営です。
同じ仕事を、より少ない人数で行い、人件費自体は減らしていくのです。
そして人を減らした分、より付加価値の高い仕事へと分野を広げていきます。
弊社では、「省」人数経営と言っています。


代替手段はロボットです。
以前はロボットは高コストのため、実現性は疑問視されていましたが
ソフトバンクのPepperや、米国で検討が進んでいる無人飛行機の実用化等を
見ると、これらはそう遠くない未来で実現するように思います。

いずれの方向に行くにせよ、こうした環境変化に対応するための手段として
M&Aは有効だと思います。

変化は怖いものです。
しかし、変化を恐れるだけでは明るい未来はやってきません。
明るい未来実現に向けて、変化を創るお手伝いをM&Aでしたいと思っています。
プロフィール

森 利彦

森 利彦 早稲田大学商学部卒業。
小売業、リース会社を経て、NIコンサルティング入社。
250社以上の可視化経営に関わるコンサルティングを実施後、教育研修事業、M&A事業に携わる。
中小企業診断士 PHP研究所認定ビジネスコーチ。

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