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M&Aの業界調査

あるクライアント企業へのM&A案件のため業界調査をしています。
50~60社程の候補企業を調査して、クライアント企業の希望に合う
10社程度に絞り込むいわゆるショートリスト作成をしています。


こうした調査をする度に、毎回感じるのは、同じ業種・業界と言われる所でも
規模、収益率に差がある点です。
実施、本当に同じ事業をしているのだろうか、と疑問に思って調べてみると
実際はかなり事業形態が違うことに気づきます。

弊社では事業ドメインと言っています。
ドメインとは領域、すなわち事業の範囲をどうとらえるかということです。
物理的なモノではなく、どんな機能を売るかによって、自社の事業領域が
どのように変わるかという観点です。


丁度こうした業界調査をしていた所、日経新聞で神戸大学の三品和広教授が
連載をしておられる事業立地の戦略論という記事が出ていました。

全部を読んでいる訳ではないので、正確には違いがあるのかもしれませんが
11月14日(木)掲載分の⑤を読むと、事業立地とは事業ドメインに近い考え方のように思います。

私にとって印象深かったのは以下の点です。以下抜粋の上、要約します。
①高収益事業は大半が「立地の良さ」を最初から狙いうちにしている
②好立地の条件のうち、ステルス性(目立たなさ)は重要である
 高収益事業には一般に広く知られていない小型の成熟事業が多い


このステルス性(目立たなさ)というのは、M&Aにおける企業探索で重要な要素だと感じます。
要は目立つと、競争が激化し、収益率が落ちるとも言えます。

M&Aのニュースは上場企業や大手企業のものが多いですが、
中堅中小企業で制約している事例はこうしたステルス性は非常に重要です。
目立たない方が、利益率が高く、価格を付けても価値も高いのです。

本文の事例でも出ていましたが、総合印刷業の大日本印刷や凸版印刷は兆円の売上高を誇りますが、
同じ業界で高水準の売上高利益率を誇るのはプロネクサスと宝印刷で、売上高営業利益率は
総合印刷業大手の倍前後のなっています。
事業立地を印刷業から、上場企業のディスクロージャー支援に移した、との説明があります。

事業ドメインで考えると、前者は「印刷物製造業」、後者は「上場支援サービス業」と
「モノ」を売るかと「機能」を売るかの対比があります。


M&Aの候補企業探索の話に戻ります。

企業探索の段階では、得られる情報は断片的です。
情報開示の世の中ですが、非上場企業では財務情報が最初から詳細に分かるケースは希です。
しかし、Webサイトでの開示情報や、口頭で聞いた売上規模、社員数、利益率等が
ヒントになり、独自の事業モデルがあるのではないかという感覚が磨かれるようになります。


こうした隠れた優良企業に出会った時は、M&Aアドバイザーとして非常にやる気が出ます。
素晴らしさを伝え、良いお相手を探しやすくなります。

こうした素晴らしい企業に出会うことができるよう、日々、探索を行っています。
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プロフィール

森 利彦

森 利彦 早稲田大学商学部卒業。
小売業、リース会社を経て、NIコンサルティング入社。
250社以上の可視化経営に関わるコンサルティングを実施後、教育研修事業、M&A事業に携わる。
中小企業診断士 PHP研究所認定ビジネスコーチ。

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