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アイリスオーヤマのM&A

先日も興味深いM&Aのニュースが発表されました。

4月1日付で生活用品製造卸(仙台市)のアイリスオーヤマは首都圏で
ホームセンター(HC)事業を展開するユニリビング(千葉県浦安市)
を買収したというものです。


このニュースで私が関心を持ったのは2点です。

一点は製造卸が小売業を買収していることです。
メーカーや卸、小売と流通の川上・川下で行われるM&Aのことを
垂直的M&Aと言います。


一般的に景気が悪い時は、価格が重要な要素となるので、
顧客に直接アプローチができるよう流通の川下化が進み、
景気が良い時は、仕入が勝負になるので流通の川上化が進むと言われています。

教科書的には上記のように整理することが可能ですが、実際のM&Aの世界では
これは中々進みづらいというのが実感です。
と言うのも垂直的M&Aは業界・取引先のしがらみに左右されるためです。

今回の買収でも、アイリスが直営のホームセンターチェーンを持つことで
他のホームセンターには脅威となりえます。
顧客を取られるのであれば、アイリス製品を進んで置かないようになるというリスクがあるのです。

従って、垂直的M&Aは、同業種が他のエリアに展開する、隣接業種に進出すると言った
水平的M&Aに比べると、経営者は決断しづらいと言うのが実感です。


しかし、これは私が関心を持ったもう一つ視点で説明ができるのかもしれません。

それはアイリスオーヤマのセールスエイドスタッフ(SAS)の存在です。
アイリスオーヤマのホームページによると、小売店舗支援、いわゆるリテールサポート業務として
セールススタッフを全国の小売店770店へ無償派遣しているのです。

これまで、テレビ番組や雑誌等でも取り上げられているこの制度ですが、
このSASが派遣された店舗では売上が3割変わると言う店舗も珍しくないとのこと。
こうした支援が組織的、継続的に、かつこの規模で行われているのはすごいことです。

今回のM&Aは、こうした取組を10年以上行っていることによる経験と
小売店と構築したパートナー関係から決定ができたのではないでしょうか。


また、これだけのリテールサポート機能を有する会社であっても
小売店という消費者に直接接することができる小売店は魅力があるとも言えると思います。

商品開発や、独自の制度に加えて、今回のM&A
アイリスオーヤマの今後の更なる展開に期待大です。
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プロフィール

森 利彦

森 利彦 早稲田大学商学部卒業。
小売業、リース会社を経て、NIコンサルティング入社。
250社以上の可視化経営に関わるコンサルティングを実施後、教育研修事業、M&A事業に携わる。
中小企業診断士 PHP研究所認定ビジネスコーチ。

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