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M&A最初の一歩

10月23日の日経新聞の朝刊に日本電産に関する
M&A「狙いは本塁打」という記事が出ていました。


更にその下の見出しには、「買収実績、1年なし」とあります。

ご存知の方も多いと思いますが、日本電産の急成長の要因の一つは
M&Aの成功だと言われています。

この記事では6年ぶり純利益が最高であること等も触れられています。
私が一番関心したのは買収を1年間しないということが新聞の見出しになってしまうという
日本電産のM&A実績です。
はっきり言って、これはすごいことです。

記事によると、日本電産のM&Aは以下のように三期にわたっているとのこと。
・第一期:「要再建企業」の立て直し型
・第二期:「海外名門企業」買収による拡大型
・第三期:「自動車電子化市場」への新分野への参入型

これだけの実績があるため、最近では日本電産が買収交渉をしているという
情報が流れると、海外の大手やファンドが競合で入ってきてしまい、
買収額がつり上る「永守プレミアム」がつくという状態になっていると記事は続いています。


ここまでM&A実績がある会社はそう多くはありません。

一方で、どんなに実績のある会社でも、最初の1件はあったはずです。
日本電産も今でこそM&Aの「独自ノウハウ」が蓄積されていますが、
それもこれまでの積み重ねの結果です。
最初の1件は検討及び実施後も色々な紆余曲折があったのではないかと思います。
こうしたリスクを取って、独自ノウハウでシナジー効果を出した結果が
今の日本電産の姿なのです。

私がクライアント企業の皆様にM&Aで買収提案をする中で残念に思うことは、
この最初の一歩を踏み出す意欲の無い方が少なからずいることです。

・うちの会社では難しい
・うちの業界は閉鎖的だから
・自社の経営も難しいのに、他の会社まで見れない

確かに難しい理由を挙げたらキリは無いでしょう。
しかし、一方で難しい理由だけを上げていたら、M&Aで得られる
スピーディーな成長の機会の芽も摘んでしまうことになります。

M&Aの初めの一歩を踏み出すお手伝いをしていきたいと思います。
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M&Aの相手探し①

M&Aは成約までの数多くの検討事項、実施事項があります。
大きくは、売手(買手)の探索→案件化→相手探し→個別交渉→成約
という流れですが、時間がかかるのは、相手探しのプロセスではないかと思います。

相手探しとはあるM&A検討企業に対して、最適なお相手を見つける段階です。

M&Aに関しては様々な書籍でこの相手探し(候補先探索プロセス)に
ついて書かれていますが、1件の探索に50先以上の候補先(通称ロングリスト)から、
候補を絞って当たっていくと言われています。

50先は大げさかなと思いますが、実際に良いお相手にたどり着くまでには
それなりの候補先を知っている必要があると思います。

候補先企業には、いろいろな基準がありますが、今回は、業種業態の組合せ
について触れたいと思います。

この組合せを考えるのが奥深く、難しく、そして何より面白いためです。

例えば、売却を検討している食品卸売業があります。
一口に食品卸売業と言っても以下の視点で考える必要があります。


①誰に
・顧客は誰か(レストランのような業務用か、量販店のような消費者向けか)
・顧客の比率(業務用、消費者向け比率)
・顧客偏在性(顧客の集中、分散度合)


②何を
・商材(生鮮品、加工品、常温品、冷蔵品、冷凍品等の区分、オリジナル商品の有無)
・サービス(直接配送の有無、対応時間)
・価格帯(高価格、中価格、低価格、その比率)


③どのように
・組織・人員(組織構成、人員配置)
・流通方法(直接、間接比率)
・営業エリア(商圏)


単純化のために3×3の切り口で示しましたが、
これだけでも、相当な違いがあります。

同じ業界に属するものの、1社とて同じ会社が無いと言うのが実感です。

M&Aでは最初、ノンネームシートという社名が分からない書式で
検討企業の情報を入手することがありますが、こうした視点を基に
対象会社がどのような特徴を持った会社かということをイメージしていきます。

こうした会社に対して、いかに最適な相手を考えるかを次回説明したいと思います。


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人手不足とM&A

最近、M&Aの仲介の仕事をしていて気づくのは
労働集約型産業の業界からの話が増えていることです。

労働集約型産業というのは、事業を行う上で労働力に対する依存度が高い産業のことです。
具体的には接客を必要とする店舗型の小売業、建築業、開発を伴うIT業界、運転手を必要とする運送業界等です。
また、弊社の属するコンサルティング業界や、弁護士、会計・税理士等の専門職も労働集約型の要素があります。


以前も書きましたが、人手不足はいよいよ深刻化していると感じます。
弊社のクライアント企業の経営者の方々と話をしていると、
「仕事はあるんだが、人が足りない」
「採用しているんだが追いつかない」
「採用しようとしているが良い人がいない」
と言ったお悩みを毎日のように聞きます。

以前から言われてきたことですが、日本の停滞してきた経済・人口減少の影響が
身の回りに及んでいると言えそうです。
人口が減り、市場も縮小する中で働き手も減っているのです。

冒頭の労働集約型産業の業界でM&A検討が増えているのは
まさにこうした経済環境が原因です。

市場縮小、労働力減少の経済環境の中で、
今後、労働集約型産業の企業は大きくは二通りの方向を迫られるでしょう。

一つは、同業者から少しでもパイを奪うべく事業規模の拡大をする方向です。
これは人手を増やしていくということです。
人件費と言う固定費が上がりますが、人がいなければ仕事が受けられません。
受注を増やし固定費を吸収し、競合を駆逐していくのです。


もう一つは、省力化経営です。
同じ仕事を、より少ない人数で行い、人件費自体は減らしていくのです。
そして人を減らした分、より付加価値の高い仕事へと分野を広げていきます。
弊社では、「省」人数経営と言っています。


代替手段はロボットです。
以前はロボットは高コストのため、実現性は疑問視されていましたが
ソフトバンクのPepperや、米国で検討が進んでいる無人飛行機の実用化等を
見ると、これらはそう遠くない未来で実現するように思います。

いずれの方向に行くにせよ、こうした環境変化に対応するための手段として
M&Aは有効だと思います。

変化は怖いものです。
しかし、変化を恐れるだけでは明るい未来はやってきません。
明るい未来実現に向けて、変化を創るお手伝いをM&Aでしたいと思っています。

巨大企業グループに見る事業承継

今月は、日経新聞の私の履歴書はインドの巨大企業グループである
タタグループの名誉会長であるラタン・タタ氏が書いておられます。


タタグループは2008年にグループ内のタタ・モータースによる低価格車「ナノ」や
今年に入ってからは、タタ・コンサルタンシーサービシズと三菱商事の合弁事業が有名です。

しかし、海外の企業であることと、財閥のように様々な業種業態の企業を
グループ化しているため、なんとなく遠い会社のように感じていました。

そうした中で、今回、ラタン・タタ名誉会長の私の履歴書を読んでみて、
私には特に事業承継という観点で参考になることがたくさんありました。

今でこそ巨大財閥のような企業体となっているタタグループですが、
この1週間ぐらいで書かれているラタン・タタ氏が
グループ経営を担う頃のエピソードは特に参考になります。

・先代はグループ会社の経営者が優秀と考えると、経営を完全に任せてしまう。
「自治権」を与えているようなものだった。結果として多数の「国王」や「独立国」
 が君臨していた(16回)
・5代目会長就任と同時に先代の築き上げた“負の遺産”にも対峙することになった。
 国王のように君臨する長老が残っているためである(17回) 
・グループ5代目に就任するとグループの改革の着手することにした。
 抵抗する長老たちが大勢いたため、逆境で奮闘する西部劇のヒーローのような心境である。(18回)


規模の違い、国の違いはありますが、どの企業でも起こりうる
事業承継の出来事が当事者の視点で書かれています。

非常に厳しい環境の中で「西部劇のヒーロー」というポジティブな意識は
重要なのだろうと思います。

また、同じく19回で経済規制の緩和をきっかけに外資との競争が激化、
その中で以下のような手を打ったことが書かれています。
・定年制の廃止
・ロゴマークの統一
・グループ内企業への出資比率引上げ


タタグループもグループ内企業への出資比率が低く、
企業の統一感も取れないようなことがあったのかと思うと
こうした改革を成し遂げたラタン・タタ氏はすごいと単純に感心します。

こうした改革でグループの基盤を固めつつ、鉄鋼会社のコーラスの買収も含む
多数のM&Aを成功させ、巨大グループへと「飛躍」をしていくことになります。

私の履歴書は月単位ですので、ラタン・タタ氏の回も、残すところあと一週間ですが
これをきっかけにタタグループのM&Aも研究してみたいと思います。

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戦略的ビジョンとM&A

前回から間が空いてしまいましたが、ご紹介をしていた
戦略的ビジョンを考え取り組む研修である「戦略的ビジョン構築研修」を昨日、弊社の東京本社で実施致しました。

私の今の主な仕事は、M&Aの仲介・アドバイザリー業務ですが、
コンサルティング会社である弊社がM&Aに関する業務を行う上で、
この「戦略的ビジョン」を考えることは非常に重要だと考えています。

ビジョンを語ることは難しくありませんが、
ビジョンを目指すための具体的なアクションの実行、
社員とビジョンを共有するこはなかなか難しいことです。

昨日はオープン参加型研修ということで、色々な企業様に参加頂きました。
参加者はビジョンを考える立場の方ですので、後継者の方々が中心です。
受講者の参加動機で共通するのは、現状の事業に対する将来への不安です。

一言で言うと、
「先代のビジネスが今後いつまで続けられるのだろう」かと言うことです。
そして
「新しいビジネスを作り出していきたい」という考えを持っておられます。。


こうした中で戦略的ビジョン構築研修は進んでいきます。
研修には様々な内容が盛り込まれていますが、私が一番難しいと感じるのは
目標設定のための「戦略的思考」です。

「戦略」を弊社代表の長尾は著書「戦略の見える化」で
「最少投入で最大効果を生む方法」と定義をしています。
戦略実現に向けて重要なことは「長期的なビジョン」を考える必要があるのですが、
何が難しいかというと、現状の制約に縛られて自由な発想ができないことです。

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新しいことを考えようとすると、現状の人、モノ、金の経営資源に縛られてしまい
発想ができないという悩みが出て来ます。

実は私はこれだけでも、研修は成功だと思っています。
と言うのも、それくらい難しいことに気付いたことが重要なのです。
「ビジョン」というのはそれ位、示すのが難しいものなのです。

こうしたスタップを踏みながら、考えたビジョンを見える化する手法について
講義、実践をしていきます。「ビジョンマップ」と言う手法です。


「ビジョンマップ」では向こう20年のあるべき姿を実現するストーリーが示されていきます。
受講者の皆さんもいろいろとお悩みの結果、明るい未来を描いて頂いていました。
この中には多くの企業様で、M&Aというキーワードが出てきます。
ビジョン実現に向けて、M&Aは必須なのでしょう。


昨日も多くの企業様のお考え、お悩み、未来について議論することができました。
ビジョン実現に向けて、M&Aでお役に立ちたいと思っています。


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プロフィール

森 利彦

森 利彦 早稲田大学商学部卒業。
小売業、リース会社を経て、NIコンサルティング入社。
250社以上の可視化経営に関わるコンサルティングを実施後、教育研修事業、M&A事業に携わる。
中小企業診断士 PHP研究所認定ビジネスコーチ。

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